男性のムダ毛処理には、脱毛・除毛などさまざまな方法があります。医療クリニックやメンズサロンで可能な脱毛方法だけでなく、自分で行う脱毛・除毛など、ムダ毛を処理する方法は千差万別です。
今回は、そんなメンズのムダ毛処理について、脱毛やその他処理方法の種類と、それぞれのメリット・デメリットについてまとめました。また、部位別に適したムダ毛処理方法についても解説します。
目次
この記事のポイント
- メンズのムダ毛処理は脱毛や除毛、脱色などバリエーション豊富
- 脱毛を大別すると医療クリニック、美容サロン、自己処理がある
- 部位別に好まれるムダ毛処理の方法には違いがあるため適した脱毛方法が異なる
脱毛方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット
男性のムダ毛処理として行う脱毛方法には、大別して医療クリニックでの脱毛、美容サロンでの脱毛、自分で行う脱毛があります。それぞれ、さらに複数の処理方法に分かれ、特徴も大きく異なるため、まずはそれぞれの違いとメリット・デメリットについてまとめました。
脱毛の種類とメリット・デメリットまとめ
メリット | デメリット | |
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医療レーザー脱毛 |
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ニードル脱毛 |
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光脱毛 |
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ワックス脱毛 |
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シェービング |
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除毛クリーム |
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ブリーチ |
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医療クリニックでの脱毛の種類とメリット・デメリット
医療機関では、主に美容外科や皮膚科で、医療脱毛が行われています。体毛が生えないようにするには、毛乳頭や毛包幹細胞等を、レーザー光線などの方法で破壊しなければなりません。このような、身体に変化を与える医療行為が行える施設は、医療機関のみです。
医療クリニックで行われる医療脱毛の主なものには、医療レーザー脱毛とニードル脱毛があります。どちらも、毛周期に合わせて2~3ヵ月に1回ずつしか施術できません。それぞれの特徴と、メリット・デメリットを確認しましょう。
脱毛の種類とメリット・デメリットまとめ
医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛とは、医療用のレーザー機器を使用する脱毛方法です。メラニン色素のみに効果のある単一波長の光(レーザー光線)を照射することで、毛乳頭や毛包幹細胞等の毛が生えてくる根っこの部分を破壊します。これに伴い、体毛を生えなくする脱毛方法です。破壊された毛根組織は、元に戻らないため、半永久的な脱毛が可能となります。
<メリット>
- 成功すれば半永久的に脱毛できる
- 比較的広範囲を短時間で処理できる
- 必要な施術回数は5~6回、約1~2年で完了
<デメリット>
- 出力が高いため痛みが強い
- メラニン色素に反応するため日焼け肌では施術できず、白髪など色の薄い毛も不可能
- かかる費用は高い部類
ニードル脱毛
毛穴に針を刺して毛根や毛乳頭近くにまで通し、電気や高周波で毛根組織を破壊する脱毛方式です。医療レーザー脱毛の場合は、メラニン色素が必要ですが、ニードル脱毛はどんな肌色や体毛の色でも処理できます。
<メリット>
- 脱毛効果が最も高い
- 白髪でも黒い肌でも問題なく施術できる
- ワキガの原因であるアポクリン汗腺の一部も破壊するためワキガが軽減
<デメリット>
- 痛みが激しい
- 毛を剃ると施術できない
- 1本ずつ針を刺して処理するため施術時間が長くなる
- 処理に手間がかかるため費用も高い
医療レーザー脱毛およびニードル脱毛は、医療行為として毛根組織の破壊が許可されている分、脱毛の効果は半永久的です。常に処理する必要はありません。効果が高い分、痛みが強く費用がかかる点、施術の期間が毛周期に合わせて2~3ヵ月に1回とあまり一気に進められない点も留意が必要です。少々時間はかかっても半永久的に脱毛したいという人に適した脱毛方法といえます。
美容サロンでの脱毛の種類とメリット・デメリット
美容サロンでの脱毛方法の種類は、主に光脱毛とワックス脱毛です。それぞれの種類について、特徴とメリット・デメリットを解説します。
光脱毛
美容サロンの光脱毛は、医療機関で使われているのと同じレーザー機器を用います。ただし、医療機関ほど強い出力はありません。なぜなら、医療クリニックのように毛根組織を破壊することは許可されていないからです。
美容サロンでの光脱毛は、毛根組織に影響を与えない程度の強さに調整されているため、脱毛したあとはまた体毛が生えてきます。正確には「除毛・減毛」であり、永久脱毛ではない点に注意が必要です。ただ、毛根から毛が抜け落ちるため、皮膚の上まで体毛が出てくるのに時間がかかり、生えてきたあともチクチクしません。
<メリット>
- 医療レーザー脱毛よりは痛くない
- 一度に広範囲の脱毛が可能
- 医療レーザー脱毛に比べるとリーズナブル
<デメリット>
- 毛根組織を破壊するわけではないため施術を続けていく必要がある
- 白髪や色の薄い毛、日焼けや色黒肌には使えない
ワックス脱毛
ハチミツが原材料のワックス(VIO脱毛の場合はブラジリアンワックスとも呼びます)を脱毛したい部位に塗り、固まったら一気にはがして脱毛する処理方法の一種です。ワックス脱毛は自分でもできますが、美容サロンだと施術前のケア、アフターケアもしっかりしているため肌をケアしつつ脱毛できます。
<メリット>
- 一気にすべての毛を除毛することができる
- 毛の色や肌の色に関係なく脱毛できる
- 粘膜部分にも使える
<デメリット>
- 部位に映える体毛の密度を減らすという使い方はできない
- 2~3週間経過するとまた生えてくるためツルツルの状態を保つには継続の必要あり
- 毛の濃さや部位に伴い痛みが強い
美容サロンで可能な脱毛の種類は、いずれも永久脱毛ではなく、継続する必要があります。美容サロンでの脱毛が適している人は、夏場で肌の露出が多い時期だけ施術したい人、永久脱毛ではなく一時的に脱毛したい人です。
自分で行える脱毛方法の種類とメリット・デメリット
自分で行えるムダ毛処理は、脱毛以外にも除毛、脱色などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここでは、代表的な方法を3つ挙げて、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
シェービング
男性のムダ毛処理で最も多い方法です。毎日の髭剃りでは、カミソリまたは電気シェーバーを使っている人がほとんどでしょう。バリカンやボディシェーバーなら、体毛の長さを短くして残すこともできます。手軽な除毛方法ですが、メリットとデメリットを整理しておきましょう。
<メリット>
- 手軽に自分で行える
- ツルツルに剃り上げることができる
- 毛の色や肌質に関係なく処理できる
<デメリット>
- 少しすると伸びてきた体毛の毛先がチクチクする
- ケガの可能性がある
- 自分で見づらい部位には使用しづらい
除毛クリーム
体毛の部分に塗り、毛を除毛するクリームです。効果が高い除毛クリームは、それだけ肌への刺激が強い傾向があります。
<メリット>
- 誰でも手順通りにやれば除毛ができる
- 広範囲を一気に除毛できる
- 除毛したあと、毛が伸びてきてもチクチクしない
<デメリット>
- 肌質が弱いあるいは粘膜には使えない
- 毎回クリームを使うのでコストがかかる
- 体毛を薄くして残すという加減はできない
ブリーチ
ブリーチは、毛を抜いたり剃ったりせず、色を抜くことで目立たなくする方法です。脱色するので、毛はなくなりません。ブリーチのメリットとデメリットも見てみましょう。
<メリット>
- 毛を抜くのではないため痛みがない
- 一気に広範囲の処理が可能
<デメリット>
- ブリーチ剤に皮膚がかぶれることがある
- 毛そのものは残る
自己処理でも十分カバーできる場合もありますが、脱毛処理をしたい部位によっては、用いる脱毛の種類は異なります。次に、部位ごとにどの脱毛の種類が向いているかを紹介します。
部位ごとに向いている脱毛の種類
ここからは、以下の種類ごとに向いている脱毛の種類を説明します。
ヒゲ
<向いている脱毛方法の種類>
- シェービング
- 医療レーザー脱毛
- ニードル脱毛
- 光脱毛
ヒゲは、顔の部分に当たるため、あまり強い刺激を与える薬剤を使ったムダ毛処理は避けたい部位です。シェービングが一般的ですが、キレイにしたい人や、脱毛の部位をデザインしたい人、間引きしたい人は、医療クリニックや美容サロンでの脱毛が向いているでしょう。毛の色が薄い場合や肌が黒い場合は、ニードル脱毛も選択肢の一つです。
胸毛・腹毛
胸毛や腹毛の脱毛を検討する男性は、かなり濃い状態です。カミソリではキレイに剃りづらいため、体毛専用のボディシェーバーで長さを調節して剃るとすっきりキレイに整います。
<向いている脱毛方法の種類>
- ボディシェーバー
- 光脱毛
- ワックス脱毛
- 医療レーザー脱毛(永久脱毛を望む場合)
もっとキレイに脱毛したい場合は、医療クリニックや美容サロンでの脱毛も適しています。ただし、かなり太い毛なのでニードル脱毛や医療レーザー脱毛は、痛みが強く大変かもしれません。例えば、半永久的な脱毛を望む場合は医療クリニックでの脱毛、薄着の季節のみ対応すればよいという場合は美容サロンでの脱毛を検討しましょう。
脇毛
脇毛は、ツルツルの状態に剃り上げるか、少し残して短く刈るかによって、向いている脱毛の種類が異なります。長さを少し残す場合は、電動シェーバーまたはバリカンで刈るのがおすすめです。
<向いている脱毛方法の種類>
- ボディシェーバーまたはバリカン
- 光脱毛
- 医療レーザー脱毛
- ワックス脱毛
- ニードル脱毛
光脱毛や医療レーザー脱毛は、濃い脇毛を間引きして薄くするのに役立ちます。ニードル脱毛は、アポクリン汗腺の一部を破壊するため、ワキガに悩んでいる場合に効果が期待できる脱毛方法です。「脇毛をツルツルにしても良い」という場合は、ワックス除毛で一気に抜いてしまうという方法もあります。
すね毛・腕毛
すね毛や腕毛は、日常生活でも比較的目に入りやすい部位で、処理範囲が比較的広めです。肌の色や体毛の色に問題がなければ、光脱毛や医療レーザー脱毛が適しています。
<向いている脱毛・除毛>
- 除毛クリーム
- ブリーチ
- ボディシェーバー
- 光脱毛
- 医療レーザー脱毛
- ワックス脱毛
安価にムダ毛処理をしたい場合は、肌が弱くなければ、自宅で一気に広範囲を処理できる除毛クリームを使うか、ブリーチをすることも検討します。肌が弱く、肌色や体毛の色が光脱毛に適さない場合は、ワックス脱毛を行うか、体毛専用のボディシェーバーで毛を短くするかのどちらかです。
VIO(ビキニライン、Iライン、Oライン)
VIO部分は粘膜や皮膚の薄い部分に当たるため、刺激の強い脱毛方法は避けます。
<向いている脱毛・除毛>
- ボディシェーバー(ビキニラインのみ)
- 光脱毛
- 医療レーザー脱毛
- ワックス脱毛
- ニードル脱毛
ビキニラインについては、体毛を残す形をデザインしたい場合もあるので、自分でボディシェーバーを使うか、美容サロンでの光脱毛や医療クリニックでのレーザー脱毛・ニードル脱毛などが選択肢になります。また、ブラジリアンワックスは、VIO脱毛でも使える脱毛方法です。
光脱毛やワックス脱毛は利用範囲が広くおすすめ
各部位の脱毛に使える処理方法の種類を見てきましたが、どの部位にも使える方法として、美容サロンでの光脱毛が挙げられます。また、敏感な粘膜部分をツルツルにしたい場合や広範囲を一気に処理したい場合には、ワックス脱毛が便利です。
光脱毛とワックス脱毛は、体毛をなくす手段ですが、一部体毛を残したい脇毛などは、ボディシェーバーなども併用すると、望み通りの状態を長く保てます。自分に合った脱毛方法を組み合わせて、ベストな状態を保つよう検討してみてください。